engage your senses

10年に1度の「スーパーブルーム」

花々が一斉に開花する自然の不思議な現象に誘われて、カリフォルニアの砂漠で現地調査を実施。

10年に1度の「スーパーブルーム」現象により、乾燥地帯デス・バレーが見事な花の絨毯で覆われ始めたことを受け、ニューヨークとニュージャージーのジボダンチームは、またとない機会にモハーベ砂漠へ現地調査に向かうことになりました。パフューマーのリンダとギヨームは、クリエイティブ・ビジョンのディレクターのカレンとアナリストのジェフと共に、花々が満開に咲き誇る春の間にこの魅惑の地へと飛び立ちました。セント・トレック(ScentTrek®)の一環として特別にアレンジされたこの旅は、草花からサンプルを収集することと、この素晴らしい野生の草花の開花現象を満喫しインスピレーションを得ることが目的でした。 

一行は機材を詰め込み期待に胸を膨らませつつ、北米で最も暑く乾燥した地へ降り立つと、すぐさま砂漠に咲く野生の花々の香りの採取・分類に取りかかりました。冬の間に珍しく大雨が降ったことで「スーパーブルーム」現象の条件が整い、カリフォルニア南部の乾いた砂漠地帯は見事な色と香りの海へと姿を変えていました。この現象が最後に見られたのは2005年で、その前は1998年のことでした。

   

突然咲き誇る花々​

 

Guillaume and Linda in the Mojave Desert

スーパーブルームの間、40種以上の花々が一斉に咲き誇り、330万エーカーの砂漠一帯に見事な光景が広がります。その中にはデスバレーモンキーフラワーといった希少植物をはじめ、よく知られたゴールデンイエロープリムローズなども含まれています。一行はそうした花々から芳香分子を収集し、これを分析して独創的なフレグランスの創作に生かすのがねらいです。

 

 

 

 

 

 

モハーベ砂漠にて、ギヨームとリンダ

リンダの感想です。「この一生に一度の体験を私は決して忘れません。砂漠の環境は非常に過酷で乾燥しているというのに、生命が育ち、そこから香りが発せられていることに非常に感動しました。」

ギヨームもこう付け加えました。「花の種類が多様なことに驚きました。砂漠の本当のにおいを嗅いだのはこれが初めてです。この珍しい景色が見せる手つかずの美を満喫できました。」

   

砂漠に生きる植物の戦略​

二人のパフューマーとその一行が用いたのはジボダンのセント・トレック(ScentTrek®)技術です。これはヘッドスペース分析法を活用した技術で、草木や花の芳香分子を、一切のダメージを与えることなく周囲の空気から抽出するものです。この抽出作業は、草花が満開の間に、高温や日差しで花がしおれてしまう前に実施する必要があり、時間との戦いになりました。

ジェフは驚きを次のように語りました。「砂漠の植物は、においを作り出すなど実に様々な戦略を用いて、過酷な環境が復活する前にその短い命のサイクルを全うしようとします。中には、日中の暑さを避けて夜に活動する送粉者(植物の花粉を運んで受粉を助ける動物)にタイミングを合わせてにおいを放出する植物もあります。」 

一行は、イエロープリムローズから芳香分子の収集に成功しました。イエロープリムローズはカーネーションに似たフローラルな芳香を有し、チュベローズ(月下香)とクローブがアクセントになっています。他にも一行は、舌状花を持たない頭花がピンクッション(針山)に形が似ていることからその名が付いたモハーベピンクッションも採取しました。ボタンほどの大きさの花にはホワイトフローラル系のチョコレートバニラの芳香があり、五感がくすぐられます。チャパラル(Larrea tridentata、別名クレオソート・ブッシュ)を見つけたとき、リンダは大興奮でした。リンダはこの植物について、この砂漠特有のものとされる「魅惑的な砂漠のにおい」がする、と表現しています。

ジボダンのファインフレグランスのパフューマーたちにとって、今回の素晴らしい体験はクリエイティブなインスピレーションを刺激するものとなりました。パフューマーたちはこの体験を、心躍るような新たな創作に生かしてお客様に提供し、スーパーブルームの魔法をすべての人々と分かち合いたいと意気込んでいます。