
フレグランスの高度な技術を養成
パリにあるジボダン社のパーフューマリースクールは、伝説的なスクールです。過去から現在に至るまで多くの熟練したパーフューマーを排出し、今日でも職人の技や業界の伝統を教えています。そしてこれからも、業界の職人技と伝統を伝えていきます。2015年にフランス以外で初めてとなるパフューマリースクールをシンガポールに開設し、ジボダン社の歴史に新たな1ページを加えました。
未来のフレグランスを生み出す
ジボダン社のパフューマリースクールは、この種の学校としては世界で初めてのもので、1946年に開校しました。本スクールは、今日のフレグランス市場で活動するパーフューマーのおよそ3分の1を育成し、現代のパーフューマー教育の基準を確立したといえます。ここでは、香料の全てを学ぶことができます。卒業生は世界各地のクリエーティブセンターで、主要なデザイナーや有名なブランド、世界中のコンシューマー製品のメーカーへ製品を提供するため、技能を磨き続けていきます。
スクールには、毎年、若干名の募集定員に対し、数千人もの人が応募しています。自然からインスピレーションを得てパヒューマーを目指す人、芸術家、科学者など、世界中からさまざまな経歴の応募者が集まります。応募者は皆、香りと嗅覚に魅了された人々ばかりです。特に才能に恵まれたパーフューマーは、将来、私たちをとりこにするようなフレグランスを生み出すことでしょう。
パーフュームへの愛情を広める
ジボダン社のパフューマリースクールの使命は、香料の伝統を技能として継承するため若いパーフューマーを教育し、天然成分・合成成分を問わず、全ての成分を扱えるように深い知識を習得することにあります。学生は、ジボダン社全体、お客様や他のステークホルダーに、フレグランスへの愛情を広めるよう促されます。パーフューマーを志す向上心あふれる学生たちは、パフューマリースクールで、創造的な表現力とたしかな技術力の双方を身につけることができます。新設されたシンガポールキャンパスでは、パリキャンパスとの間の多文化間交流などを通じ、充実した4年間のカリキュラムを学んでいきます。
カリキュラムの最初の2年間はパフュマリーの基礎知識作りに当てられ、学生は原材料、処方、古典的なフレグランスや現代的なフレグランスのコンセプトに関する理解を深めていきます。後半の2年間では、フレグランスに関する科学技術、テクニカルパフュマリーやフレグランスの分析に関する知識を習得するとともに、先輩のパフューマーやクリエーティブチームメンバーからメンタリング形式の指導を受けます。
4年間の内容の詰まったカリキュラムにより、新人パフューマーは自身のキャリアを通じて必要になる技術力を身に付けていきます。さらに、パリとシンガポールの2つの学校での交流や情報交換を奨励する経験を通して学生は、卒業後にフレグランスの調香を行う際、あらゆる場所で活用することのできる強い人間関係を築くことができます。
ルールからの美しい遺産
ルールのパーフューマー、ジーン・カールズの指導の下、1946年にジボダン社のパフューマリースクールが設立されました。カールズは、かねて若いパーフューマーの面倒を見ており、その指導が「学校」で教えられるようになるかなり前からパーフューマーの訓練をサポートしていました。
1992年にルールがジボダン社に合併された際にパフューマリースクールも継承されました。そして1997年パリ郊外のグラースから近代的なパリの施設へ移転し、今日に至っています。
ジーン・カールズは、嗅覚研究のシステムを開発し、ふたつの異なるチャートを作成しました。それは、原料を類似性と対照性により体系化したもので、ひとつは天然原料、もうひとつは合成原料のチャートです。彼の名をとったその方式は今でも業界標準であり、ジボダン社のパフューマリースクール生が学ぶ基礎になっています。