engage your senses

トレンドの話

街の雰囲気を魅力的な香りに一変させるという難しい仕事に熱心に取り組んでいるのが、ジボダン社のクリエイティブ・トレンド・フォーキャスター(Creative Trends Forecaster)のメリッサです。ブランドはみな「次に何が来るか」を予測し、自社製品が人々に受け入れられるようにしなければなりません。この記事では、定着する真のトレンドシフトと一過性の流行とをトレンドチームはどうやってふるい分けているのか、メリッサが説明します。

image placeholder

私の日常はトレンド一色ですが、私は物事を見るとき、すべてブランドというプリズムを通して見ています。​

ファインフレグランス・マーケティングディレクター兼クリエイティブトレンドフォーキャスターという肩書の私は、何をするときでもトレンドのことを考えています。朝TVをつけたそのときから、あるいは街を歩いているときでも、私は周りで起きていることを吸収し分析しています。消費者が何をしているかを見るのが大好きで、どういう理由で購入するのか、何がきっかけなのかを知りたいと思っています。点と点を結んで全体像を示しそれをお客様に提示するのが私の仕事です。

 

    TV番組や美術展など、自分の身の周りにある「手がかり」に耳を傾けます。​

    トレンドは生活の基本です。人々が集団として感じているような感情面のトレンドもあれば、TVで話題になるような物的なトレンドもあります。ジボダン社には、社内に大勢のトレンドリソースがいますので、私の仕事の50%は、社内の他部署の同僚が何を見ているのか、何を使っているのかを聞くことです。それ以外の時間は、観察をしています。人が何を読み、何を食べているか。ジェネレーションXやミレニアル世代がどういうところに出入りしているのか、そして何をしているのか。そのときに扱っている製品やカテゴリーに応じて、様々なターゲット層をじっくりと観察します。

    トレンドから有益な知見を抽出して、社内のパフューマーやファインフレグランスの顧客に提供します。​

    私たちの仕事はすべて、パフューマーチームと開発チームの両方に知見を提供することに重点を置いています。話題になりつつあるトレンドのテーマをパフューマーとクリエイティブチームと共有したのち、トレンドを抽出して顧客レポートにまとめ、そのトレンド規模が「メガ」レベル、つまり「長続き」するトレンドであること、およびお客様の事業に関連していることを確認します。季節限定のものや表面的なトレンドにはあまり重点を置きません。それよりもっと深い所を探り、見えているパターンの背景を確認して、それがファインフレグランスにどう関係するのかを考察します。

     

     

    女性の力への認識が高まりつつあります。​

    TRENDblenderレポートで追っている主要トレンドの1つが「女性の力」のイブルーション(EVEolution)です。「ユーバーフェミニン(uber feminine)」でいることの感情の状況に焦点を当てるムーブメントがあります。女性には一家の大黒柱になる力も、セクシーでいる力も、強くなる力もあります。大きな変化を起こす力もあります。より女性化した世界感に対するこういった姿勢の変化は、ブランドと企業が取り入れなければならないものです。ブランドは、コラボレーション、コミュニケーション、チームワーク、民主主義など、伝統的に「女性的」とみられていた「全脳の」特徴に重点を置く必要があります。ここから分かるのは、フレグランスは、強さ、独立心、恐れない心を伝えるツールになる必要があるということです。

    エンパシー(共感力)とヒューマニティ(人間力)を持ちたいという想いがあります。

    私たちが気になっていることの中には、世界的な共感力不足もあります。私たちの世界は今にも光から闇へ変わってしまいそうです。メディアが原因で、復讐心やネガティブな思考が私たちの世界の大部分を占めていて、その多くがあっという間に私たちの心に食い入るのです。それに対応するため、ブランドはエンパシーを高めてこの暗闇に立ち向かい、この不穏な世界で「ライフスタイル・アシスタント」として消費者を手助けする必要があります。エンパシーは、多層構造のトレンドで、ブランドと消費者に徐々に受け入れられてきています。いずれ私たちのパフューマーが作るフレグランスに影響をおよぼすことになるでしょう。

    トレンドは未来に向けた可能性を発見してくれます。​

    トレンド・フォーキャスターとしては、世界では何が今新しくて次に何が来るのかを発見・予測し、人に動機を与える法則を理解することが私の仕事です。フレグランスのトレンド・フォーキャスターとしては、そういったシフト(変化)を見つけてマッピングし、それらの動向をまとめ、香りの物語を作るのをサポートすることに力を注いでいます。消費者にフレグランスを手に取ってもらうためには何が必要か。香りをかいで、それに魅力を感じてもらい、様々な感情レベルでこの香水は自分に合っていると感じてもらうようにするには何が必要か。そういったことを理解する必要があります。私たちはこういったプリズムを通して顧客ブランドを見て、そのブランドにどんなチャンスがあるかを割り出していきます。フレグランスの未来を予想する水晶玉を覗き込んでみると、とても明るい未来が見えます。どうぞ、未来の香りを試しに来てください。