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香りの話

ジボダン社では日常の習慣について絶えず調査を行い、グローバルに見た相違点や共通点の発見に努めています。例えば中国では、洗濯機は今や広く普及していますが、消費者はいまでも手洗いを好みます。一方、イギリスではタンブラー乾燥機は必需品で、ほとんどの家庭にあります。これは天気と関係があるのでしょうか?

ご家庭ではどんなふうに洗濯をしていますか? 私たちは世界中を巡り、各国の家庭を訪問して匂いについてヒアリングをしています。こういった調査から、世界の消費者向けフレグランスの設計に影響を及ぼす興味深い事実が判明しています。

憂鬱な洗濯……どんな方法で洗濯しますか?

ほぼ例外なく、洗濯機は世界の多くの人々の必需品です。西側諸国では省エネと節水のため環境評価が高いものが好まれています。一方、一部の新興市場では家を訪れると洗濯機を誇らしげに見せられることもあります。中国では、衣類を手洗いする必要がないのに、手洗いを続ける人が大勢います。毎週洗濯機を使いつつも、手洗い用の洗濯物を残しておくのです。乾燥については、最もポピュラーな方法は、外に干していわゆる「日光の清潔な匂いがする」ようにします。インドでは、国民の大半が年収90,000インドルピー未満で、洗濯機を所有しているのは人口の半分以下です。このため、大半の人は手洗いが唯一の選択肢です。

洗濯物の乾かし方は、天気や季節、ライフスタイルによってほぼ決まります。ヨーロッパでは、天候が良好な夏の間は洗濯物を外に干すのを好みますが、冬は部屋の中で乾かします。イギリスでは、大半が庭付きの一戸建てに住み、庭には物干し用のロープが用意されています。イタリアのアパートには、通りから見えないところに中庭があり、バルコニーを使って洗濯物を干せるようになっています。ドイツでは現地の法律で、曜日によっては外干しが禁止されています。年間を通しておおむね気候が良いアジアやラテンアメリカでは、洗濯物はいつも外干しです。米国では天気を気にする人はほとんどおらず、天気に関係なく一年中乾燥機を使用します。

タンブラー乾燥機の所有は、ヨーロッパでも一般的と言うには程遠く、イタリアではわずか23%、フランスでは44%です。ドイツ人も半数は乾燥機を持っていません。ただ、湿度が高く天気の予想ができないイギリスだけは、タンブラー乾燥機を持っているのが普通で、人口の半数以上が所有しています。また、天気に関係なく使用する人が増えています。機械乾燥は米国で最も普及していて、消費者の72%が所有し、洗濯時に乾燥機を使用するのは普通のことと思われています。

色物の洗濯​

世界共通の習慣もあります。洗濯物を色分けしてから洗濯するのはどこも同じで、「白物」の白さをキープしたいのは世界共通のようです。ヨーロッパと北米では、衣類のタイプによって一緒に洗えるかが決まり(綿の寝具やタオルなど)、洗濯機の使用頻度の高さと、同じ温度で洗える洗濯物を見つける必要があるという事情がうかがえます。経済力に乏しい発展途上の市場では、水不足という事情もあり、色の薄いものを先に、色の濃い物を後で洗って水を節約します。

粉末洗剤 vs 液体洗剤、どちらを使うか

洗濯用洗剤のタイプは、様々な要因に左右されます。かつてヨーロッパや北米で一般的だった洗濯用固形石鹸は、現在は、手洗いが一般的な低所得地域に限定されています。粉末洗剤がまだ優勢ですが、多くの先進国では、便利な洗剤として液体洗剤が広まりつつあります。また、最新式の液体カプセルタイプは計量不要で、投入口に洗剤かすが残りにくいという特徴があります。

しかし、消費者は切り替えには慎重です。液体洗剤は、毎回の洗濯には使われないかもしれません。デリケートな衣類や色落ちしやすい繊維の洗濯用にしていると思われます。洗剤市場の消費者にとって最も貴重な資源である「時間」の節約になることから、いずれは使いやすく周りを汚さない、計量済みの洗剤に移行するものと思われます。