engage your senses

中国を巡るジボダン社の旅

中国は近年、過去に例をみない変化を遂げ、経済が急速に発展し、世界で最もダイナミックな市場の一つとなりました。ジボダン社は、お客様と消費者の間で急激に高まる、味とフレーバーの新たな体験を求めるニーズに応えることができる絶好の立場にあります。

中国は近年、過去に例をみない変化を遂げ、経済が急速に発展し、世界で最もダイナミックな市場の一つとなりました。加速的な成長の歴史は、ジボダン社の中国での歩みとも重なります。大中国圏と韓国のフレーバー部門のトップを務めるバーノンは、数々の節目を目の当たりにしてきました。なぜ人口14億人弱のこの「多様国家」でジボダン社が成功を収めているのか。彼の見解をご紹介しましょう。

ジボダン社が中国に進出したときの経済環境は今日とまるで違うものでした。バーノンは、当社が当初、中国でどのように地歩を固めていったかについて、次のように説明しています。「香港に近い広州を拠点に、ジボダン社が中国で最初に取引を始めたのは1988年のことです。当時は、本土に製造施設を設けることがとても難しかったため、フレーバーとフレグランスは中国に運び込んでいました」。

南通での新たな地平

江蘇省にある南通は、人口が700万人を超える港町で、沿岸で生産される塩と、稲作、綿花栽培で栄えてきました。ジボダン社は2015年6月末、この地に新フレーバー施設を正式にオープンしました。これは、ジボダン社の中国事業の拡大を示す画期的な出来事です。

5,000万スイスフランを投じて、世界に通用する施設を建設したことで、ジボダン社のフレーバー生産能力は現在の2倍になり、中国のお客様により効率的に対応することが可能になります。今や世界第二位の経済大国となった中国で、今日に至るまでの30年間のジボダン社の歩みを見続けてきたのが、大中国圏と韓国のフレーバー部門のトップを務めるバーノンです。

市場のニーズに対応する

当社が2015年にこの施設を新設し、運営することの意味を、バーノンはこう見ています。「ジボダン社は1988年に中国での取引を開始しましたが、国が計画経済から市場経済へ移行するなかで、私たちの事業も大きく躍進しており、拡大するお客様層のニーズに対応するため、フレーバー部門の事業の増強を図る必要がでてきたのです。」

中国とアジア太平洋地域のジボダン社のお客様は、フレーバーと味覚のソリューションをこれまでよりも早く入手できるようになります。新工場ができたことで、セイボリーとカリナリー・フレーバーのブレンド、スナックのシーズニング、噴霧乾燥、プロセス・フレーバーに関する当社の能力を強化することが可能です。

    

 

 

 

適した用地

新施設の建設用地として南通を選んだのはなぜでしょう?バーノンは次のように答えています。「ここは、過去20年間、工業的、経済的に発展を遂げてきた地域で、インフラが新たに整備されているため、当社の輸送面のニーズにも問題なく対応できます。上海からわずか2時間半の距離で、教育水準の高い労働力にも恵まれ、人材面のニーズも満たしてくれます。当初、用地の候補は3つありましたが、今回の建設用地としては南通が最適だと判断したのです」。

施設が正式にオープンしたのは2015年6月30日ですが、生産はすでに4月から始まっており、ジボダン社会長のユルク・ウィトマーとジボダン社取締役のマイケル・カルロスが見守るなか、シーズニング製品の最初のバッチが出来上がりました。この新工場の重要性について、ジボダン社CEOのジル・アンドリエはこうコメントしています。「南通工場の新設は、2006年以降、当社が中国で行ってきたなかでも最大の投資プロジェクトです。セイボリーとカリナリー、スナック分野の市場を開拓し、事業を成長させるチャンスをつかむことで、ジボダン社の存在感を増していくという当社の戦略的目標に沿ったものです」。

最新鋭の施設

南通工場は、高度な最新技術を備え、アレルゲン管理の厳格な基準の厳守をはじめ、最高水準の世界的な品質基準を満たしています。2015年4月から社員100人の勤務体制になったことを踏まえ、バーノンは、新施設について、事業の拡大とともに飛躍的に拡張を図ることが可能になった指摘しています。「今回、中国における事業展開戦略に沿って拡張できる施設を作ることができました。実際に、生産量を現在の2倍から3倍に増やすことが可能です。これは、中国のお客様だけでなく、、近隣諸国にも輸出を開始するのであれば、この地域全体のお客様にとって、とりわけ大きな意味を持ちます。このプロジェクトは、現在だけでなく、将来も見据えた投資なのです」。

中国を巡るジボダン社の旅はまだまだ続きます。南通を拠点に、先頭に立ってセイボリー・フレーバーの新時代のイノベーションを推し進めることにより、アジアで新たな地平を切り開くことができるはずです。

上海への進出

ジボダン社が初めて中国で事業を立ち上げたのは1995年のことです。スイスの製薬会社ロシュ社の提携先であった中国の製薬会社との合弁会社を上海に設立しました。なお、1960年代、ジボダン社はロシュ社の傘下にありました。その後、製造工場を上海のハイテク工業団地、張江高科技園に建設し、1997年に操業を開始しています。それ以降の当社の歩みについて、バーノンは次のように語っています。「国と歩調を合わせるように、ジボダン社の事業も急発展を遂げました。2003年になると、上海の既存の施設では、フレグランスとフレーバー、両方のニーズを満たせないことが判明したのです。そこで、金橋輸出加工区と上海に新しいフレーバーの生産施設を設立し、2006年に稼働させました」。

ジボダン社はなぜ、80年代後半から中国で好調を維持し続けることができたのでしょうか。バーノンは、80年代後半からの当社の成長についてこう分析しています。「中国は、経済復興の初期段階では生産主導型経済でしたが、消費者が選択肢の拡大を自覚するにつれ、急激に製品主導型経済へと移行していきました。そして最終的に、国民の所得が増え、人々が海外旅行に出かけるようになり、より望ましい選択肢が存在することに気がつくなかで、中国は市場主導型経済になったのです。これまでとは異なるものに対する需要は食品と飲料で特に顕著にみられ、ジボダン社は、お客様と消費者の間で急激に高まる、味とフレーバーの新たな体験を求めるニーズに応えることができる絶好の立場にありました」。

 

グローバル、地域、そして現地のお客様

この間に、ジボダン社のお客様の構成も変わりました。1980年代後半から1990年代初めにかけて、当社のお客様は国営の地元企業が中心でした。しかし、21世紀になると、世界で最も大きく、最も成功をしている組織が中国に進出することも見られるようになります。これについてバーノンは、こう述べています。「多国籍企業だけでなく、日本や台湾、韓国、フィリピンなどアジアの主要ブランドも中国市場に参入してきました。こうした動きすべてが、フレーバーについての当社の専門知識に対する需要拡大の原動力となり、中国のお客様は今や1,000社ほどに達しました」。

健康とウェルネス製品に使用する中国産原料

人々がより裕福になり、健康に対する意識が高まる今、健康とウェルネスはジボダン社の成長分野です。当社のお客様も、こうした動向に合わせて、消費者が買いたいと思う食品や飲料を作っています。最近みられるフレーバーのイノベーションと調査研究活動の多くは、現地市場からインスピレーションを得たものだとバーノンは指摘しています。「健康とウェルネス分野について言うと、例えばお茶やショウガ、菊などの中国産原料が、とても重要な役割を果たし、西洋のフレーバーを補完し、また、飲料や乳製品、スイーツをはじめとする当社の他の分野でも使用されるようになりました。これは、お客様と研究開発を進めていくことができる、注目すべき分野です。」

独自のフレーバーを見出しつつある中国

真に本物感のあるフレーバー・プロファイルは、中国のお客様にとってとても重要です。そこで、お客様のお手伝いをすべく、中国各地のフレーバーの味を取り込むことに力を入れています。「どの省にも、その省独自の料理があり、多彩なスパイスが味の決め手になっていることが少なくありません」とバーノン。「お客様と一緒に、地元料理のエッセンスを当社のフレーバーに注入する取り組みを進めているところですが、とても上手くいっています。中国国内を移動する人も多いため、どこかを訪れるたびに、おのずと新しい味に出会い、帰ってきてからもそれを味わいたいと思う。カリナリー・トレック(CulinaryTrek®)は、お客様が本物感のある製品を作り、良質の風味や、地域の家庭料理の風味を再現した製品を国内のスーパーの店頭に並べることを可能にする、唯一のソリューションです」。